市販薬の2類と3類を統合へ　薬剤師らの説明、医薬品は必要に

薬局などで購入できる一般用医薬品（市販薬）の副作用のリスクに応じた分類について、厚生労働省の有識者検討会は18日、現行の「第2類」と「第3類」を統合する案をおおむね了承した。
現行法で第3類とされている市販薬は統合により、販売時に薬剤師らによる使い方や副作用の説明が新たに必要になる。2025年以降の医薬品医療機器法（薬機法）の改正を目指す。

医師の処方箋なしで購入できる市販薬は、現行法でリスクの高い順に1～3類に分けられている。1類は副作用や飲み合わせに注意が必要な解熱鎮痛薬、2類は風邪薬や漢方薬、3類はビタミン剤や整腸剤などが含まれる。

一般の市民は薬の知識を十分に持たないため、販売時のルールも定められている。薬剤師が販売する1類は、使い方などを説明するよう義務付けられている。薬剤師と登録販売者が販売できる2類と3類については、2類には購入者への説明に努力義務が課されていて、3類は不要だ。
ただ、こうしたルールが不明確で、現場で順守されていない実態があった。

2、3類の統合により、販売方法について、薬剤師のレジへの配置などをガイドラインに定め、購入者が確実に説明を受けられるようにする。現行の3類のうち、作用が弱いものは薬剤師ら以外でも販売できる「医薬部外品」に移行する。

一方、若者の間で広がる市販薬の過剰摂取（オーバードーズ）対策として、20歳未満には大容量の製品や2個以上の販売を禁止する制度改正案もまとめた。
【添島香苗】

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