https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE143OG0U3A111C2000000/
2023年11月17日 15:03
映画「宮本から君へ」に出演したピエール瀧さんの有罪確定を理由に、公的助成金が不交付とされた処分について、最高裁第2小法廷(尾島明裁判長)は17日、不交付を取り消す判決を言い渡した。処分を適法とした二審・東京高裁判決を破棄し、映画制作会社側の逆転勝訴が確定した。
出演者の不祥事に伴う助成金の不交付について、最高裁が判断を示したのは初めて。
映画はスターサンズ(東京・渋谷)が制作し、2019年9月に公開された。判決によると、文化庁所管の独立行政法人「日本芸術文化振興会」(芸文振)は専門家らの審査を経て助成金1千万円の交付を内定し、同社に通知したが、その後に出演した瀧さんが麻薬取締法違反で有罪が確定したことを受け「公益性の観点から適当でない」として、一転し不交付を決めた。
訴訟では、専門家らが芸術的観点から交付が妥当と判断した助成を、公益性を根拠に不交付とした芸文振の処分が裁量権の逸脱や乱用にあたるかどうかが争われた。
21年6月の一審・東京地裁判決は「公益性は多義的な概念で、運用次第で芸術団体の自由な表現活動を妨げる可能性がある」と指摘し、不交付を取り消した。
一方で、22年3月の二審判決は、助成金を交付すれば「国は薬物犯罪に寛容」とのメッセージを発したと受け取られ、制度への理解を損なう恐れがあるとの芸文振側の主張を認め、原告側の敗訴とした。
引用元:・映画「宮本から君へ」助成、ピエール瀧さん有罪確定で見送りは違法 最高裁 [少考さん★]
芸術とはこういうものよ
■「慰安婦像」についても賛否はありますが、
もし内容がウソでも有害だとしてもアートはアート。
展示は「アリ」です。
■たとえば異文化を尊重すべきだという倫理観を持っていても、
女子割礼のような非人道的な慣習はなかなか受容できませんよね。
ただ、アートのなかでは許されるんです。
「女子割礼こそ最高の倫理だ」と表現する小説や映画が堂々と存在していい。
現に暴力や殺人を扱った作品も数え切れないほど存在しています。
多様性を無制限に認めることができるのが、アートの世界なんです。
特に現代アートは「現在進行形の価値観を問い直すもの」だから、世間からするとマイナスの価値観を持ったものが非常に多い。
現実にいい影響を及ぼすか、現実を堕落させていくか、それはわからない。
でも「わからない」というのは、アート表現を排斥する理由にはならないんです。
『東大の先生!わかりやすくビジナスに効くアートをおしえてください!』
かんき出版より抜粋
三浦俊彦
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